主な李朝家具の紹介

朝鮮王朝のヤンバン階級や一般庶民が使った家具を分類して、紹介します。

このページをお読みいただいた後で、カタログを御覧になるのがおすすめです。

ソバン(小盤 )【台所家具】

ナジュバン ヘジュバン トンヨンバン ゴンゴサン

食事の際に器をのせた一人用の膳。盤には各種のタイプがあり、概ね脚部の形状によって産地が分かれています。

  • ナジュバン( 羅州盤 )盤に雲脚という枠がはりめぐらされ、足はこれを挟むようについている。
  • ヘジュバン( 海州盤 ):盤の下に透かし彫りのある板の足と雲脚の飾りが施される。
  • トンヨンバン( 統営盤 ):足が盤に直接ついていて、盤には欄間風の飾り帯がつく。
  • ゴンゴサン(?):多角形の盤に板の足がついていて、頭に載せて食事を運んだ 。

バンダジ 【アンバン】

李朝パンダジ 李朝バンダジ 李朝パンダジ
バンダジ 書庫バンダジ バンダジ

上側の半分が開閉する箱形の家具をパンダジもしくはバンダジと呼びます。

衣類や本 、祭器など多種類の器を保管したもので、天板には甕や小物を置いたり、布団をのせたりして使います。大きさや形態が一定せず地方や時代によって特徴があり、金具は装飾的なものが多い。 松やけやき、しなのき、梨の木などの厚い板材が使われています。

トンケ 【アンバン もしくは サランバン】

李朝トンケ 李朝トンケ

お金や文書、貴重品を入れた箱状のもの 。天板の手前半分が開口部となっているものが多くあります。

ウィゴルイジャン 【アンバン】

衣服を収納するための箪笥。

タグジャ(卓子)/サバンタクジャ(四方卓子)【サランバン】

李朝 タグジャ 李朝 タグジャ サバンタグジャ 四方棚 李朝 タグジャ

卓子とよばれる形は、骨柱だけで組んだオープンな棚。 四方が開いた四方卓子と、下の段や中間に扉や引出しをつけたものの2種類がある。柱が細い角材で作られた四方卓子は丈夫な仕組みでなければならないため、骨組みにはけやき、松、梨の木などを使用し、板材には桐や松などを使用した。

チェクジャン【サランバン】

本を保管するもの、大切な書籍を保護するために、防虫効果の高い桐の木を使用することもある。

モリジャン【サランバン】【アンバン】

李朝モリジャン 李朝モリジャン 李朝モリジャン

朝鮮の建築で頻繁に見られるカマドの熱を利用した床暖房システムであるオンドル部屋で寝るときに頭上に置き、本や書類を保管するもの。

ブンガッ【サランバン】

貴重な物や書類などを保管するキャビネットタイプのもの。

ソアン(書案)【サランバン】

李朝 ソアン 文匣 李朝ソアン 李朝ソアン

読み書き用の低い小型の文机。天板も脚も板材。

キョンサン(経床) 【その他】

お寺で使用されたお経を読むための小机。天板の両端を上に巻き上げたような形が特徴。後に両班の文人たちの机として使用された。

ヨンサン(硯床)【サランバン】

硯を保管する箱。

コビ【サランバン】

巻物の文書などを挟んで保存し、壁にかけて使用した状差し。

ポジャギ 【その他】

物を包んで保護したり、運ぶのに使われた布。韓国固有の手工芸の技法が用いられている。上流階級は美的効果を重視し、一般階級は機能性を重視した。現在は装飾品として幾何学的で抽象的な美しさが多くのファンに愛されています。小さな布を大切にはぎ合わせていて、節約精神も見られる。

プンパン( 粉板)【その他】

朝鮮時代に子どもたちが文字を練習するのに使った習字用の板。

チャンジャン 【台所】

107-420,チャンジャン                  松,102X56X115

台所家具。 調味料などの食品と食器を保管するもの。酷使に耐えるよう肉厚にがっしりと作られた。重量を支えるためにけやき、松などの堅い木が使われた。

ディジュ【台所】

李朝ティジュ

米や穀物を保管する米びつの類。小型の雑穀ディジュもある。

チェッコリ【サランバン】

文房図の意。チェックは本、コリはその周辺のものをさす。文房図は学問崇拝の象徴的な表現で、学問の励行と成就を願って男子の部屋や書斎に飾られた。

インヒョン【その他】

亡くなった人が天国に行く時に悪い幽霊に会わないように守ってくれる人形。最後の道がひとりで寂しくないように悲しみを慰め、天国へと導く役割をした。そのため動物の表情も面白く作られた。